ジャパンアウトドアリーダーズアワード|Japan Outdoor leaders Award

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好日山荘 おとな女子登山部 部長 荻野なずな
  • OUTDOOR LEADERS CLUB
  • 不自由さを受け入れて楽しむそれが登山の楽しみ方のひとつ。
  • 兵庫県神戸市に本社を構える、登山・アウトドア用品の専門店「好日山荘」で、登山学校の企画を考えたり、登山ツアーのガイドをする傍ら、”おとな女子登山部”の部長も務める、荻野なずなさん。登山の楽しみ方などについてお話を伺いました。

OUTDOOR LEADERS CLUB

「大学で入部したワンダーフォーゲル部が
登山への一歩に。」

私の両親がキャンプや旅行が好きで、小学校低学年頃までは夏には決まってキャンプ場に泊まり、周辺でハイキングなどをしていました。高学年になるにつれ、両親と行動することが少なくなり、中学・高校とバスケット部の活動で忙しくしていました。大学へ入学し、バスケット以外にずっと続けられる趣味を持ちたいと思い、ワンダーフォーゲル部という、自然をフィールドに活動する部活に入ったことが、登山を好きになったきっかけですね。子どもの頃に体験した楽しい思い出が残っていたのと、勝ち負けが無いスポーツという点も自分に向いていて、よかったのかなと思います。
大学で登山を始めて、夏にはアルプスなどの大きな山に出掛けるようになり、団体ツアーで登る方に出会いました。そのツアーの添乗員さんに声を掛け、どうしたらこのような仕事に就けるのかを聞いたら、特に資格などは無く添乗員として同行しているとのことでした。ツアーコンダクターといえども、集団を率いるリーダーなのに、山の知識や経験が乏しいのは危ないな…と思ったので、ちゃんとした資格を取れば、仕事になるかもしれないと思ったのが資格を取ろうと思ったきっかけです。
荻野なずな

「ニーズが多い登山ガイド資格を取得しました。」

私が持っているガイドの資格は、『公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイド ステージⅡ』というものです。このガイドの資格は、四季を通じて整備された登山道で、基本的に雪の無い山をガイドすることができる資格です。一般の登山者の方のニーズが多い部分のガイドということになります。登山ガイドの資格は自動車の運転免許とは違い、持っていないからといって車の運転、つまり登山のガイドができないという訳ではないんです。でも、私は無免許でお客様をガイドしたくなかったので、資格を取りました。
現在、私は「おとな女子登山部」の部長もしています。この部は、登山好きの好日山荘の女性社員で構成され、現在は10名で活動しています。登山やアウトドア商品の紹介をするだけでなく、お客様と一緒に登山を楽しんだり、山の情報や、自分自身が登山を楽しんでいる様子をブログやSNSなどで自ら発信しています。山の上で食べる格別な「山ごはん」を紹介したりなど、女性だけでなく男性でも楽しんでいただけるような内容もあります。

「登山中にちょっとだけ痛い目にあって、学んでほしいです。」

ツアーでお客様に接するときには、安全管理はもちろんですが、正しく装備を使えているかを確認します。私は登山用品専門店に勤めていますので、お客様が商品を購入されて終わり。というのではなく、実際に使用される場面にも責任があると思っていて、知っているともっと快適に山登りができるような事をお伝えするようにしています。あと、どのようにしたら山登りを楽しんでもらえるかを考えますが、逆にちょっとだけ痛い目にあってほしいんですよね。失敗をすることは、いい経験になりますし、失敗から学べることも多いと思うので。私もまだ経験が浅いので、失敗はよくしますが、これらの失敗を積み重ねて、自分の中に蓄積させ、次に同じようなことがあったときに、きちんと対応できるように心掛けています。
ガイドの資格を取得して変化したことは、最初は自分が好きで山に登っていたのですが、今はお客様と一緒に行く機会が多くなり、どうやったら楽しんでもらえるか、もっと山登りを好きになってもらえるかを考えるようになったことです。参加した方には、ずっと登山を続けてほしいので、そのためには何が必要か…と考えるようになりました。

「登山はさまざまな楽しみ方ができる、不思議な魅力があります。」

登山は行く山や、コース、季節、一緒に行く人、目的などを変えることにより、さまざまな楽しみ方ができますし、他のスポーツとは違い、誰かと競争するものではないところも魅力だと思います。山登りとは不思議なもので、登っているときはしんどくて、ゴールはまだかな…と思うことがあるんですけど、家に帰って来ると楽しい思いでいっぱいになって、次はどの山に行こうか…と、次の山行きを考えてしまうんですよね。それが登山の不思議な力なのかもしれませんね。
森林セラピーという言葉があるように、自然と触れ合うと、知らず知らずに癒されるんです。山登り自体はきつくて、しんどいというイメージですが、自然の力、森の力で、心身ともにリフレッシュされるはずです。現代人は疲れている人が多いと思うので、山頂を目指す本格的な登山ではなく、気分転換に、ハイキング程度の軽いものでもいいので自然に触れてほしいですね。

「山登りは、その人の素が出ます。」

山登りはトイレが無い、突然雨が降る、寒くなるといった気候の変化など、街とは違った不自由さを受け入れて楽しむ要素があると思うんです。その分、ちょっとしたアクシデントが起きたときに、山では普段見せない素の部分が出やすいです。おとな女子登山部で登山をしたときにも実感しますね。この人は本当はこんな性格なんだ、マイペースな人だなぁ、お腹が空くとイライラしやすいんだ…とか、素が出やすいので、その人を知るには、登山はお薦めですね(笑)。
私は山に登るときに心がけているというか、自分なりの決め事として、小さいことでも自分で判断をするようにしています。装備や天候など準備のこと、休憩場所や時間通りに進めないときのコース変更の判断など。誰かと一緒に登山をする場合は確認作業が必要ですが、自分はこう思う、ということを相手にしっかりと伝えるようにしています。まだまだ少ない経験ですが、自分で考えることと、”カン”も大切にしているので、全て人には任せないように心掛けています。人に任せるクセがつくと考えなくなりますし、人の後ろに付いて歩くだけでは、自分の経験や成長には繋がりませんし、それがイヤなんです。

「懐の深い、六甲山。」

関西の山のなかでも、私は六甲山が好きです。六甲山とは、ひとつの山の名称ではなく、いろいろな山の連なりの総称が六甲山なんです。東西に30km近く連なっているので、さまざまなコースがあります。沢登り、ハイキング、ロッククライミング、縦走もできますからね。あと、頂上の方には道路が通り、ロープウェイもあり、電車を下りて登山口まで歩いて行けるなど、アクセスしやすいのも特徴ですね。ですから、小さいお子さんから、年配の方まで幅広い年代に楽しんでいただける、懐の深い山だと思います。
会社で登山学校を開催しているので、フィールド開拓のためにお休みの日でも登山をしていますし、お客様や先輩方などに「この山いいよ」と聞いたら確かめに登ったりするほど、私の生活には登山は欠かせない存在となっています。

「登山を末永く楽しんでいただきたい。」

ガイドとして仕事を続けていく上で、お客様には、登山に対する知識を高めていただき、安全に末永く登山をしていただきたいというのが、私の願いですね。そのためには、どういう風にしたら楽しんでいただけるか、喜んでいただけるか、もっと山登りを好きになっていただけるかを考え、そして、技術的な面でのサポートができたらいいと思っています。

おとな女子登山部@六甲山

アクセスの便がよく人気の六甲山。今回は、プチ沢登りをして風吹岩へ向かうルートを歩きました。

01.登山・アウトドア用品専門店の好日山荘 神戸本店入口 02.芦屋川駅からの登山道入口 03.ボルダリングが気軽に体験できる好日山荘の施設「グラビティリサーチ」 04.休憩を取りながら、次のルートを確認する 05.沢登りの途中には、大きな岩がゴロゴロ 06.沢登りコースには大小さまざまな滝が見られる

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インタビュー動画
PROFILE
1983年、キャンプ好きな両親のもと埼玉県に生まれる。
小学校4年生から高校卒業までの9年間、バスケットボールに明け暮れて過ごす。大学入学と同時に、何か生涯にわたって続けられる趣味をと思いワンダーフォーゲル部に入部し登山を始めるが、次第にもっと多くの人たちにも山での感動を!という思いに至り、一念発起。ガイド資格を取得する。現在は、好日山荘に勤務し、「おとな女子登山部」の部長を務める。「公益社団法人山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ」を取得。
荻野なずな
FAVORITE
小型のツェルト。ツェルトとは簡易テントのことで、ポールや骨組みの無いテント。何らかのアクシデントで下山できなくなったときに持っていると心強い。こぶし大の大きさで約100gの安全装備。いつも装備して欲しいので、重さを気にする方には小さいものがお薦めです。防水・防風素材で、テント、シート、ポンチョとしてさまざまな用途に使えます。
ツェルト
ACCESS
好日山荘 神戸本店
住所  兵庫県神戸市中央区磯上通4-3-10
TEL  078-265-2045
公式HP http://www.kojitusanso.jp/
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